まだ床暖房つけようと思ってるんですか?


『新築するなら、やっぱり床暖房は外せないよね』

『足元がポカポカする生活って、憧れる』


もしあなたが今、そんな風に考えているなら、少しだけ立ち止まってこの記事を読んでください。

厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、あえてお伝えします。

目次

『まだ、床暖房をつけようとしてるんですか?』


多くの大手ハウスメーカーがお勧めし、
多くの施主様が憧れる床暖房を、なぜ私たちはこれほどまで熱心に否定するのか?
そこには、日本の家づくりが長年抱えてきた「寒さ」への間違ったアプローチと、

本当の意味で快適な住環境の答えが隠されています。


実は百年の家®︎だけでなく、
建築学会においても、十年以上前から
「これからの日本の住宅において、
床暖房は「不要」どころか、
むしろ「もっともコスパの悪い暖房器具である」
「使っちゃダメな設備」
と評価されています。

私たちは、また「寒い家だから必要な設備」であると認識しています。
そのわけを話していきます。



1. 床暖房は「壊れたバケツ」に水を注ぐようなもの

そもそも、あなたはなぜ『床暖房がほしい』と思うのでしょうか? 

その答えはシンプルです。
「今の家が、足元から冷えるから」ですよね。


日本の多くの家は、断熱や気密の性能がほぼないため、
暖房で温められた空気はすぐに天井から外へ逃げてしまい、
床付近には外から入り込んだ冷たい空気が溜まります。

この「温度差による自然換気」と呼ばれる現象が、
どんなに暖房しても私たちの足を確実に冷やし、
「床があったかい家がいい……」という欲望を抱かせるのです。


そこに床暖房をつけるのですから、
実態は、「バケツ(家)の穴から水(熱)が漏れている」のに、
大きな電力で必死に火(床暖房)で温めようとしているのと同じです。

本来、プロが取り組むべきは「バケツの穴を塞ぐこと」であり、「熱を逃がさないこと」です。



穴が空いてる家の床暖房は、

MAXにしているのにちっとも暖かくならない。
・電源を入れっぱなしでもサーモスタットが効いたことがない

『一年目は使ったけど、電気代を見てびっくりしてやめた』

などが起こり、

たとえタダでもらったにしても
ただより高いものはないと思う方は多いようです。




単純に、実は「床が冷たい=寒い家⇒低性能」です。
高性能とか、高気密高断熱住宅なのに、床暖房を入れないと床が冷たいとかは、おかしな話です。

本当の高気密高断熱住宅だったら、
床暖房を使わなくても
壁掛けのエアコンだけで、床の表面温度は床暖房を使ったのと同じになります。

だからせっかく「高気密高断熱住宅」を建てたのに、

エアコンだけで、床が暖かくならない家では、35年ローンを払う身にとっては辛いものです。
床暖房を使わなくても「床が冷たくない家」を作れば、
わざわざびっくりするほどのランニングコストを払ってまで、床を温める必然性がないです。



2. コスパ最悪? 床暖房の「見えないコスト」


床暖房を導入するには、多額のイニシャルコスト(設置費用)がかかります。
標準装備もありますが、その料金は当然含まれていますから、知らずに払っています。
さらに、月々のランニングコスト(光熱費)も、エアコン暖房に比べると圧倒的に高いですし、
床暖房だけで温まらない日は、エアコンや他の暖房器具もつかうのが普通です。

それだけではありません。
私たちが最も懸念しているのは「メンテナンスコスト」です。
床暖房は、フローリングの下に温水パイプを張り巡らせたり、電気フィルムを敷き詰めたりします。


もし15年後、20年後に故障したらどうなるでしょうか?

  • 修理するのには床をすべて剥がすか?
  • 費用をかけて取り替えるか?
  • あるいは、使わなくなった床暖房をそのままに、別の暖房機で暮らすのか?

セントラルヒーティングなど高価なのに、
それほど効果がない設備は、修理や取り替えするケースは非常に少ないです。

機械はいつか必ず壊れますから、

どんなものでも、メンテナンスをどうするか?を考えずに、
ついお客さんが欲しがるから付けるなど、
プロの仕事とは思えません。



狙いは、床の冷たさの改善なのですから、

床しか温められない設備ではなく、「部屋も床も温まる性能と設備」にすれば、
構造はランニングコストも掛からないし、機械のように壊れることもなく、ずっと働いてくれます。 



設備に頼らなければならないものもありますが、
「寒さ」は、床暖房を入れなくても、家そのもののポテンシャルを上げることで十分対応できます。
それをあなたがしらないだけなのです。
それが、長い目で見た時に最も「コスパがいい」家づくりなのです。



3. 「足元だけ」温めることの不可解さ



「足が暖かいと幸せ」と思う人は多いですが、

足を温められると、ぐったりして動けなくなる人もまた多いのです。

電気代が気になるけど、床暖入れて、
もったいないからエアコンを切って、膝掛けを乗せて過ごす家よりも、
電気代を気にせずに、エアコンだけで半袖と短パンと裸足で家族が暮らす家と

どちらが暖かい家でしょうか?


床だけしか温まらない設備にコストをかけすぎです。
しかも実質の暖房効率は様々な暖房器具の中で最悪グループに属します。

木造住宅はちゃんと建てると
壁掛けのエアコンで、リビングも廊下もトイレも、そして床も天井も、すべてが25度で住めます。
この「温度のバリアフリー」こそが、自律神経を整え、ヒートショックを防ぐ、最新の健康な住環境なのです。


4. 床材の選択肢を奪っていませんか?


床暖房を入れるとなると、選べる床材にも制限が出てきます。
加熱による膨張や収縮に耐えられる「床暖房対応」のフロアや、
熱伝導率の高い素材を選ばざるを得なくなりますね。

本当は、裸足で歩いた時に気持ちいい、
厚みのある無垢の杉やヒノキを使いたいと思っても、使えない。
床暖房がいらないなら、無垢材をやさしい足触りを素足で楽しむことができます。



結論:床暖房に頼る古い家づくりを、卒業しましょう。

住宅会社が床暖房を勧めるのは、寒い家しか建てられないけど、
寒いままでは売れないので、床暖房で釣れば「簡単」だからです。


家の性能を上げ、空気の流れを計算し、エアコンで家中を温めるには、高度な技術と手間がかかります。
それに比べれば、性能の低い家でも良くて
『床暖房を標準で付いてますから暖かいですよ』と言う方が、商売としては効率がいいのです。


でも、私たちはそんな今どき騙すような家づくりは出来ません。
「床暖房が必要な家」ではなく、「床暖房不要の家」を建てる。

最新の設備は、いつか時代遅れになり、壊れます。
しかし、本物の性能(構造)は、あなたの家族を一生守り続けます。


『まだ床暖房をつけようとしていますか?』

もし、この問いに少しでも「おや?」と思われたなら、
今度の冬に、私たちの見学会に来て、裸足になってみてください。

100人中100人が、『ここって床暖房入ってますよね?』と聞いて来られる。
それは人工的な加熱ではなく、家全体が包み込んでくれる蓄熱で、本当の意味での「暖かさ」です。
その体験をした時、あなたの家づくりから「床暖房」という要望が、消えてなくなるかもしれません。

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